ベランダ蘭

灼熱と強風のベランダで健気に育つランの観察

富貴蘭 「曙(東陽殿)」 (Vanda falcata 'Akebono' or 'Touyouden')

2018-07-16 | 富貴蘭・フウラン
富貴蘭(フウラン Vanda falcata の登録品種)の散り斑品種、中斑の曙(あけぼの)と、縞の東陽殿(とうようでん)です。
2018年7月の第14回彩と香の富貴蘭展示即売会にて、シード園芸から購入。



購入時に開花していたので、一応記録用に撮影。並みの花です。



全体はこのような感じ。



ラベルは曙で、左下の大きな仔は派手縞~中斑でギリギリ曙と言えますが、右上の親は縞なので母種の東陽殿でしょう。
完全に決まった曙の一本立ちもあったのですが、斑が不安定な方が変化が楽しめそうだったので、これにしました。



曙の独特な中斑の特徴がよく表れています。
蘭麝さんのブログによると、ヤフオクではこれを全く見た目の違う高級品種の羆と偽って出品する詐欺行為があり、それに騙される人もいるとか。
ヤフオクの富貴蘭はたまに見ていますが、羆とか興味が無いので私の眼中になく、そんな馬鹿らしい事例を実際に見たことはありません。
しかし私も本の知識だけで、曙の実物を知らなければ何も言う資格はありませんから、ちゃんと勉強しようと思って入手しました。



葉の表側で中斑?中透け?が葉先まで突き抜ける(橙色の矢じり)のが、曙およびいくつかの類似品種の特徴で、曙芸とも呼ばれます。
(他の植物で曙芸と言えば、出芽の時に白~黄色で後暗み(徐々にクロロフィルが乗る)の葉芸のことを指すので、少しややこしい)
通常の周縁キメラの中透けであれば、紺覆輪が葉先まで回る(斑が葉先まで突き抜けない)ものであり、曙はそれに当てはまりません。
豊明殿で葉の周縁のクロロフィル合成が早く回復するのと同様、葉の周縁部という組織特異性(≠細胞系譜)によるのでしょうか?
そうだとすると、東陽殿の縞が覆輪になった品種(曙の転覆芸)は生じにくいことが予想されます。
縞の状態でも、葉縁に斑が来ることはないのでしょうか?
やはり、完全に固定した曙よりも、東陽殿の方が今後の観察が面白そうで楽しみです。
まだ購入して2日なので、これから変化を見極めていきたいと思います。

7/15のベランダの日中最高38℃、夜間最低28℃。うへぇ…


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